大豆ミートといえば、ファストフード店で従来の動物肉のパティを植物肉に置き換えた「大豆ミートバーガー」や、焼肉店でカルビのような味や食感に寄せたものなどが注目され、メディアで注目を浴びています。
そういった場所での活躍に加え、最近ではスーパーの健康食品のコーナーやドラッグストアでも商品棚に大豆ミート、大豆たんぱく関連の商品が陳列されていることがあります。
実際の大豆ミートを取り入れると太るのか、痩せるのか、健康にどのような影響を与えるのか気になる方も多いようです。
今回は大豆ミート、大豆たんぱくには具体的にどのような成分がどれくらい含まれるのか、また、大豆ミートに含まれる特有な健康成分が人の身体にどのような効果をもたらすのかといった点をご紹介していきます。
大豆ミートは太るのか?ダイエットに効果的?
大豆ミートと動物肉の成分比較
以下に示すのが、大豆ミートと動物肉の持つ成分のエネルギー、たんぱく質、脂質、たんぱく質を比較した表になります。
表からわかるように、大豆ミートは動物肉と比較すると、カロリーは牛や豚の半分以下、脂質の量もそれらと比べると非常に少なく、ヘルシーでダイエット時に有効とされる鶏のささみに近いような食品成分であることがわかります。
この部分だけ見ると低カロリー高タンパクな食材でダイエットや身体作りにはピッタリなのではと考えられますが、表の中で1点気になる部分があると思います。「炭水化物の量」です。
一般的に「炭水化物=太る」というイメージを持っている人が多く、動物肉と比べて大豆ミートに含まれている炭水化物の量は多いため、その点で引っかかると思います。
しかし、実はこの炭水化物の量が動物肉には含まれない、大豆ミート特有の健康ポイントなのです。
動物肉より優秀?大豆ミート特有の健康効果!
大豆ミート特有の健康成分
「大豆ミート特有の健康ポイント」とはどういう事なのか、これから説明していきたいと思います。
まず、炭水化物には二種類あることは皆さんご存じでしょうか?
炭水化物には「糖質」と「食物繊維」の二種類あり、糖質は体内で消化されてエネルギー源となりますが、過剰に取りすぎると脂肪として蓄積され、肥満に繋がるとされています。一方食物繊維はほとんど体内で消化されることはなく、整腸作用を持ち、腸内環境を整えてくれるような働きがあります。
大豆ミートの炭水化物のうち大部分が「食物繊維」で動物肉にはほとんど含まれていない成分になります。なので動物肉と比べて炭水化物の量が多いことはマイナスに考える必要は無く、むしろ整腸作用で身体にプラスの働きを期待することが出来ます。
また加えて、大豆に含まれる「大豆イソフラボン」が当然大豆ミートにも含まれており、その量はおからの約5倍に匹敵します。大豆イソフラボンは美肌効果をサポートするような機能があり、こちらも動物肉にはない大豆ミート特有の成分です。
大豆ミートと動物肉のたんぱく質を比較
次に大豆ミートと動物肉に含まれる「タンパク質」について比較していきます。
「大豆ミートと各動物肉の成分比較」の表から、大豆ミートと動物肉には同じくらいのタンパク質が含まれていることがわかります。しかし両者に含まれるタンパク質は「植物性タンパク質」と「動物性タンパク質」という違いがあります。
まず、大豆ミートに含まれる植物性タンパク質は、大豆タンパクと呼ばれ、これには油脂がほとんど含まれておらず、この点もやはりダイエット時に好ましいポイントであります。ですが、この植物性タンパク質だけではどうしても補いきれない「必須アミノ酸」を豊富に含んでいるのが動物肉に含まれる動物性タンパク質なのです。
必須アミノ酸は人間の体内で生成することは出来ず食べ物からの摂取が必要になります。必須アミノ酸は筋肉痛時などに筋肉の回復を早める働きや免疫力が低下している時に身体の回復を助けてくれるものです。動物性タンパク質はこの必須アミノ酸を豊富に含み、手軽に摂取することが出来ます。
このように大豆ミートと動物肉に含まれるタンパク質には大きな違いがあり、偏りが出ないよう、両方をバランス良く摂取することが好ましいと言えます。
これらを踏まえて
以上のように大豆ミートは栄養面で優れている面があるので、上手く取り入れることでダイエットにも十分有効となります。一方、どうしても動物肉からしか補えないような栄養素があるのも確かです。必要に応じて一食分を大豆ミートに置き換えるなど、工夫して大豆ミートを食べることにより、健康に良い効果をもたらしてくれるでしょう。
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