全熱交換器とは|メリット・デメリットをわかりやすく解説

換気が重要視される中、外出先の飲食店、美容院、バスなどの施設で、外の空気が室内に入り込み寒い、暑いと感じることが増えたと思います。
居心地の良い空間づくりが難しくなってきています。
そのような換気により室温の上昇や低下を抑える全熱交換器という機器をご存知でしょうか。
全熱交換器はどのような機器なのか解説、メリット・デメリットを説明していきます。

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全熱交換器とは

全熱交換器の主な働きの換気とは

昨今換気への注目が高まり、全熱交換器という言葉を耳にする機会が増えました。
全熱交換器とはどのようなものか、仕組みはご存知でしょうか。

そもそも全熱交換器は様々な種類のある換気設備の一つになります。
換気することがメインの働きになります。
換気とは、室内の空気と外気を入れ替えることであり、目的は「室内空気と新鮮空気の入れ替え」と「汚染物質の室内からの除去」になります。

人がいる部屋では呼吸により二酸化炭素濃度が上昇していきます。外の空気との入れ替えを行わないと、二酸化炭素濃度が上昇していき、
最悪の場合には人体への悪影響があります。昨今では密集空間の換気の指標として二酸化炭素が用いられています。
また他にも燃焼器具による空気の汚染や、粉塵の除去、除湿・脱臭等の室内の適切ではない空気を外に捨て、新鮮な空気を取り入れる為に換気を行っています。

換気設備は建築基準法により「一般居室」「特殊建築物の居室」「火を使用する部屋」に対して設置が義務付けられています。
またシックハウス対策としての様々な技術的な基準も設けられています。

換気は3つの観点から分類できる

換気設備は大きく3つの観点で分類することができます。

まずは換気の種類です。換気は機械設備を用いた機械換気と、自然の力を利用した自然換気に分けることができます。
また機械換気は第1種換気、第2種換気、第3種換気の3つに分けることができます。
全熱交換器は第1種換気に該当します。
換気の種類について詳しくは下記の記事をご確認ください。
記事:機械換気と自然換気の換気種類を解説

二つ目は換気の対象範囲に観点で分けることができます。
全般換気と局所換気に分けることができます。
全般換気とは、部屋全体の換気をすることを目的とした方法です。こちら部屋全体の汚染質濃度を希釈することを目的にします。
局所換気とは、汚染空気が発生する場所のみの必要な場所だけを集中的に排気する方法です。こちらは部屋全体ではなく、
汚染物質が発生する場所を局所的に換気するものです。
用途によっては、1つの部屋に全般換気と局所換気が同時に存在する場合もあります。
一般的には全熱交換器は全般換気に用いられています。

3つ目は換気の運転頻度の観点で分けることができます。
随時換気と常時換気(24時間換気)に分けられます。
随時換気とは必要な時に必要な量を換気する方法です。
例えば、厨房などでガス機器を使用する場合には、燃焼の為の新鮮な空気が必要になり、同時に発生したガスや水蒸気を外に捨てる必要があります。
また入浴後に浴室に充満した水蒸気を外に排出するなどの場合が該当します。
常時換気(24時間換気)は24時間365日必要な換気量を確保する方法です。建築基準法の改定で計画的な換気(常時換気)を取り入れる必要が出てきています。

全熱交換器の構造

仕組みを解説

換気用の送風機2台と特殊加工紙によるエレメントで構成されたものを全熱交換器と言います。
一言で言うと、省エネ性を高めた換気設備です。
特殊加工紙の持つ性質を利用し、排気される汚染空気と供給される新鮮な室外空気がエレメントを通過する際に温度と湿度の再利用を行っております。

記事:『全熱交換器と空調機との違いを解説』

記事:『全熱交換器の基礎知識:仕組みの詳細を解説』

冷暖房された室内の汚れた空気を換気によって新鮮な空気と入れ替えると、折角の空調されたエネルギーが捨てられ無駄になってしまいます。
本来、換気をするほど新鮮な空気が取り入れられるが、冷暖房効果が比例して薄くなるという、換気効果と冷暖房効果は相反する関係でした。
そこに着目して発明されたのが、全熱交換器です。

新鮮な空気を取り入れつつ、冷暖房のエネルギーを無駄にしないシステムです。

全熱交換器の特徴

メリット

全熱交換器は第一種換気と言われる給気用・排気用の送風機2つの機能を持つ換気方式の換気設備です。
窓を開ける換気(自然換気)も最近多くみられるようになりました。自然換気と比較して、そもそも換気設備はどのようなメリットがあるのか、見ていきましょう。
【換気設備のメリット】

①全熱交換器を含む第一種換気は安定且つ計画的な換気が可能です。
給気・排気が共に送風機を利用して換気する為、確実に欲しい換気量が確保できます。様々な基準の換気量を保つには、送風機での換気が重要となります。
また確実に風量をコントロールできることで、きちんと設計すればエアバランスを崩すこともございません。
自然換気は窓をあけて自然の風力などで入ってくる力を利用した換気ですので、安定性はありません。

②汚染物質を室内に取り入れない
換気設備には必ずフィルターが搭載されています。そこで屋外のほこりや虫などの取り除くことができ、快適な空間を作ることが出来ます。
自然換気の場合は、網目の細かさによって、埃や虫などが室内に入り込んでしまう可能性があります。



先程の第一種換気のメリットに加えて、更に全熱交換器特有のメリットがあります。
 
【全熱交換器のメリット】

①換気をしながら空調エネルギー費を節約
換気で逃げてしまう空調エネルギーを効率よく再利用するため、通常の換気よりも室温が維持しやすくなります。空調機の負荷となる熱の発生源の30%は外気と言われています。その外気の負荷を全熱交換器では軽減させることができ、結果、室温を維持しているエアコン等の冷暖房機器のエネルギー源(電気・ガス・灯油)の節約になり、CO2排出量削減にも貢献することができます。
また新しく空調機を設置する際には、通常の換気よりも室温を維持しやすいので、比較的小さな能力の冷暖房機器で済み、機器代が安くなることもございます。

記事『全熱交換器に関わるコストを解説:光熱費削減の詳細』


②快適な換気環境
通常の換気よりも室温を維持しやすい換気とは、外気を室温に近づけて室内に取り込む為、室内が換気によって暑くなったり、寒くなったりすることがございません。
快適な環境づくりには不可欠な機能です。
また湿度も同じように、湿度の高い外気の場合は除湿効果、乾燥時期には増湿効果があります。特に外気の湿度が高い梅雨時期は、結露やカビの発生を抑制する効果もあります。

デメリット

【デメリット】
①導入コストがかかる
機械換気に共通するデメリットですが、設置の際には機器代と工事費、専門の工事業者による電源工事やダクト工事、設置工事が必要となってしまいます。特に工事は設置場所により工事の仕方が異なり、調査や図面資料の確認が必要になります。

②ランニングコストが発生する
設置後はランニングコストが発生します。2つの送風機を搭載しており、使用時は常に電気を消費致します。
また、導入後にメンテナンスも必要となってきます。例えば、フィルター関連の定期的な交換や、ファンの故障による部品交換も将来的な費用として想定されます。


こちらは全熱交換器導入による省エネ効果が、上記の発生してしまう費用をどのくらいの期間で投資回収できるか試算して導入するメリットがあるかの確認をお勧め致します。
記事『全熱交換器に関わるコストを解説:工事費・点検費』



まとめ:全熱交換器は換気しつつ快適な室内環境を作る

全熱交換器のメリット、「省エネによる節約」、「快適な環境づくり」はご理解いただけたでしょうか。学びの場や職場など、集中すべき快適な環境づくりにお勧めです。
しかしどのような商品にもデメリットは存在し、全熱交換器は換気設備であることによるデメリットも存在します。
デメリットの発生する導入・ランニングコストを、光熱費の削減効果と比較することで、導入効果の必要性を正しく判断することができます。
また室内の激しい温度変化が体の負担や室内の物質への悪影響がある場合にも、検討を進めてもよいかもしれません。

導入の際には、どのくらいの費用が発生してしまうのか、事前にきちんと確認しておくことが重要です。
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作者名
設備
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