空調換気設備の点検はどんなメリットがある?【興行法適用の施設】

過去に興行場法についての説明と、空調換気設備を運用していく上でのポイントを解説しましたが、
今回は保守点検をすることで得られるメリットについて解説してきたいと思います。

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そもそも保守点検とは

なんで実施するのか

保守点検の狙いは3つあります。

①故障を未然に防ぐ
点検を行えば、当然ですが機器の状態を確認することができ、異音や振動等から異常を検知して、機器が壊れる前に修理を行う事ができます。


②営業損失の可能性を減らす
①により故障を未然に防ぐことができれば、機器の故障による営業停止期間をなくすことができます。興行法が適用される大空間の商業空間であれば、1回の営業損失による機会損失も多大なモノとなりますので、営業停止になる事態は減らしておきたいですね。


③保全計画が立てやすくなる
点検を計画的に行う事で、機器の劣化・摩耗状況が把握できることとなり、数年後を見据えた保全計画を立てることが可能となります。

しないといけない法律はあるのか

保守点検自体は法律で定められている点検ではありません。

ですが、

上記で記述した通り実施することのメリットはありますが、実施しないことで得られるメリットはありません。
強いて言うならば、点検を実施しないことによる点検作業費のコスト削減...?
(短期的な目線ではコストメリットが出ますが、機器の点検で防ぐことができた不具合が発生し、営業損失が出るとなるとコストメリットは一瞬で吹き飛ぶでしょう)

法律で決まっていないからやらない。
のではなく、長期的に見て機器の不具合を発生させないことが経営的にメリットになるかを考えるといいと思います。

点検を怠った場合、どんな不具合が想定できるか

空調換気設備の駆動部は点検で劣化状況がわかる

空調換気設備は稼働時間に比例して不具合の発生頻度が増えてきます。

基板や、圧縮機、制御関係等は突発的な不具合となってしまうので、点検で不具合を見つけることは難しいですが、駆動部であれば点検である程度の異常を検知することが可能です。

駆動部とは、
・モーター
・ファン
・ベルト
・プーリー
・ベアリング
主に風を送る為の部品となります。

これらの部品は、正常な状態でなくなると異音や振動が増えてきます。
異音や振動が出てきた部品を交換していくことで、故障リスクを減らす事ができます。

納期に注意

この記事を執筆時している段階(2023年2月28日)で、駆動部の部品の中で納期に気を付けないといけない部品があります。

それは、モーターです。

一時期に比べ納期が短縮されたとはいえ、未だにモーターの納期は4か月程度掛かってしまいます。(半導体不足、ウクライナ戦争、円安等の影響により)

モーターに関しては、少しの異常を検知したと報告があった場合には、壊れて動かなくなる前に修理対応を実施することを推奨致します。

まとめ

保守点検を行う事で、メリットは3つ
①故障を未然に防ぐ
②営業損失の可能性を減らす
③保全計画が立てやすくなる

機器の駆動部は点検で異常な状態が判別できる。
その中でもモーターは納期に時間が掛かるので、点検で異常検知ができた時には早急に交換することを推奨


保守点検を定期的に実施し、故障や営業損失等のリスクを上手く回避していきましょう!

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