中性能フィルター購入時のポイント|中性能フィルターについて徹底解説

中性能フィルターはビル空調、工場空調などの大型の空調や、食品関係など衛生にシビアな空調で必ず必要になります。ゴミの飛散防止だけでなく、空調機を長持ちさせ、省エネの効果も果たします。中性能フィルターの性質や選び方について説明しております。

   

中性能フィルターとは

中性能フィルターの役割について

清浄環境を維持するための心臓部である空調フィルター。
フィルターが目詰まりすると運転効率が下がって電気代は高くなり、風量低下により適正能力が発揮できず、快適性が損なわれます。
空調フィルターの中でも、ゴミやホコリをたくさん捕って清浄度を高くするのが、中性能(MEPA)フィルターです。

中性能フィルターは、
プレ(粗じん)フィルタでは除去できない細かい粗塵(主として粒径が5μm以下の粒子)に対して捕集効率が 60%~95%(中程度)のフィルター
と定義されています。

中性能フィルターは、一般的なビルや工場、ビル衛生管理法の対象建物(3000m2以上)、クリーンルームなど多くの建屋で用いられます。
また、中性能フィルターは基本的に定期的な交換または清掃が必要です。

中性能フィルターの構造

一般的に、中性能(MEPA)フィルターや高性能(HEPA)フィルターは奥行きのある箱の中に厚みのあるろ材が取り付けられており、プレ(粗じん)フィルターはあまり厚みのないろ材がフレームに取り付けられています。
ろ材の材料として、MEPAは不織布、HEPAはガラス繊維、プレフィルターはポリエステル、不織布が一般的に使われています。
空調フィルターのサイズはものにより様々ですが、業務用と一般用がそれぞれ販売されています。

中性能フィルターの能力

捕集効率について

捕集効率はフィルターの重要な性能指標です。
捕集効率=フィルタで捕集した質量/上流から流した質量
で算出できます。

各空調フィルタの空気表示方法は、
プレフィルター:質量法
MEPAフィルター:計数法(2011年に比色法(nbs)から計数法へ改正されました。)
HEPAフィルター:計数法
となっています。

これらの空調フィルタの捕集効率試験方法は JIS B 9908 で定められています。
重量法は捕集した試験粉塵の重量比で効率を求めます。
比色法はサンプリングした空気をろ紙に通過させその汚れの変化を色の濃淡で比較する測定方法です。
計数法は0.3μmに対する捕集率の試験方法になります。

上記の試験方法より、各空調フィルターの捕集効率は、
プレフィルター:粒子捕集率(質量法)が98%未満

MEPAフィルター:0.4, 0.7μm粒子に対して50~95%以上

HEPAフィルター:0.3μm粒子に対して99.97%以上
であると定められています。

中性能フィルター導入時のポイント

中性能フィルターのメンテナンスについて

中性能フィルターのメンテナンス方法には
①フィルター交換
②フィルター洗浄
があります。

①フィルター交換
通常1年に1回交換が必要です。
または、最終圧損が300Paでの交換が一つの目安になります。
最終圧損とは、 圧力損失の限界点のことで、メーカー品により多少異なりますが、300Pa前後が多く見受けられます。
初期圧力損失(新品のフィルタに定格風量を流した時の圧力損失)の 1.5 倍になった際に交換が必要な場合もあります。
交換は基本的に空調設備業者が行います。
・メリット
使い捨てなので、作業が交換のみ
定期的に交換するため、徐々に劣化することがなく、衛生的
・デメリット
毎回廃棄が出るので処分が必要
台数が多い場合、交換品を持ち込むのが大変になる

②フィルター洗浄
洗浄も交換の場合と同様、1年に1回実施する必要があり、基本的に空調設備業者が行います。
・メリット
廃棄が少ない
初回以外交換品の用意が要らない
・デメリット
洗った後、乾燥させるため、2組必要となる
徹底して洗う必要があり、交換と比べると劣化のリスクがある

まとめると、フィルター交換は試しに使ってみようとする人、衛生を重視する人に向いています。
一方、フィルター洗浄はもの次第にはなりますが、環境・安さ重視の人に向いています。

中性能フィルターの注意点

中性能フィルターをメンテナンスせずに使い続けるとフィルタが目詰まりし、機器本体が壊れたり、機器運転に悪影響が出る可能性があります。
また、フィルタの圧力損失が著しく増加し、捕集効率低下・塵再飛散・電気代も高くつく恐れがでてきます。
そのため、空調機を適切に長く使用するには、フィルターに目を向けることも大切です。