植物工場の課題と将来性|多数の工場設計から得た知見

植物工場
人工的に野菜を作るビジネスには長い歴史があり多くの進化を遂げてきました。
しかしながらコロナウイルスの蔓延により生活様式が変わった今、
植物工場運営の ‘もっとこうしたい、と言った進化欲求が加速する傾向が出ています。
長年、植物工場の現場に携わり、実際に見てきた事例を基に、植物工場の将来性についてまとめました。

   

【閉鎖型植物工場】用途ごとの事例

事例紹介-1  加工用野菜

人工光閉鎖型植物工場。
一搬的には多段構成の棚の中に光源としてのLED(蛍光灯)が設置されており管理された溶液を循環させ植物が生育する為の好条件(温度、湿度、風)を作りだし光合成を促進。
国の支援も有り、葉菜類をメインとした多くの植物工場が建設されてきました。

【加工用野菜として】
衛生管理がしやすい点、計画栽培がしやすい点などが
食品加工業(中食事業者)との相性が良く
多くの加工商品向けの野菜が閉鎖型植物工場で生産されてきました。

特に品質基準を設定しやすい点、異物混入(虫等)のリスクを回避しやすい点において
植物工場の野菜の商品価値が際立った訳です。

とある会社の商品開発のご担当様によれば野菜を使った商品だけでも新商品を年間200アイテム以上リリースするとお聞きしております。

人気商品になっても季節変動に伴い露地野菜の出荷が無くなり
年間供給が難しく商品が打ち切りになるのを防ぐためや、
洗浄殺菌加工を行っても菌数低減が難しい野菜などが特に需要が有ったりします。

加工手間がかかる高菜を巻いたおにぎりや
洗浄が難しい、ワックスブルームを身に纏っている野菜(水菜など)などが代表ですね。

露地野菜ではコントロールできない観点から見てみると植物工場野菜は食品加工業の業界とは深い関係が構築されています。

事例紹介-2  販売用野菜

スーパーマーケット、小売業界などにおいては多くの植物工場野菜を店頭でみる機会が増えました。
コロナ過における高収益の影響も有り
店産店商型の小規模植物工場を敷地内に設置したり
ディスプレーとして設置するお店も増えています。

しかしながら植物工場を事業として起業しこの業界に野菜を納める場合、
明確な販路と販売に関しての年間契約がなされていないと
作った野菜の売り先に苦労されるケースが多いのも事実です。

天候不順で野菜の高騰時だけ購入して頂く様では収益性を上げるのはハードルが高いと感じています。
そんな中、季節変動に伴う品薄を補うニーズは存在していることから
年間を通じ栽培物を容易に変更できるシステムで植物工場を運営し
生産変更対応をする仕組みで業界と付き合い、
年間契約を結んでいく事が搬送目線からも売り手目線からも
有益に作用すると考えます。

このあたりの売り先事情を加味し
植物工場設計、建設、運営する事が最も重要視する観点となるわけです。

【閉鎖型植物工場】の将来性とは

売り先に合わせたプランニング

植物工場建設設計、プランニングは事業スキームにより大きく変わります。
相談を持ち掛ける側もプランニングする側もこのあたりの知見と構想が箕臼だと
事業性が良い方に傾くのには時間がかかります。
最悪のケース、建設した植物工場が食品加工会社の基準に合っていなく
レイアウト、人の動線管理、副資材等の搬入導線等の目線から取引不可になってしまうケースも多く見てきました。
溶液管理も重要で品種による溶液レシピも安易に変更できないと品種を変える際、
多くの人件費や物理的困難に直面いたします。

植物工場の進化欲求とは?

上記の観点以外にも植物工場の進化欲求は数多く存在します。
電気代、エネルギーコストを削減したい。
棚の内部まで環境を制御したいが建設コストがかかり収益回収が難しい。
人件費を削減したいが自動化のハードルは高すぎる。
簡単に設備を殺菌清掃したい。
県と町を含み地域貢献を加味しながら事業性を上げていきたい。
加工工場野菜として加工コスト(洗浄、殺菌、検品、歩留り)を削減できる野菜を供給したい。
運送費を低減したいなど。

収益性を上げる欲求はたくさんありますがすべてをトータルで考えていく事がこの事業には必要と考えています。

未来の植物工場のあるべき姿

今後、人件費の高騰やエネルギーの高騰を考えコロナ以前の植物工場の形を根本的に見直し 未来を見据えた植物工場の姿に変える必要が出てきています。温暖化がもたらす気候異常、生活様式の変化、労働環境の変化 農業事業は世界が掲げる多くの問題を抱えながらも それらの解決するた為に益々発展していく事でしょう。双方向から検証ができる経験豊かなパートナーと組み事業スキームを明確に立てる事。コロナ禍で変わりゆく時代での植物工場ビジネスには必須になっています。
これからの植物工場に関してお悩みの方は、是非下のボタンからお問い合せください。

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