エアコンの結露の原因と対策|業務用エアコンの結露と水漏れの違い

冷たい窓ガラスの曇り、家具や壁に現れる水滴―これらの結露はエアコンを使用する際にも悩みの種になります。
こちらでは、どのようにエアコンの結露は発生するのか、結露を放置してしまうリスク、エアコンの結露対策方法にはどんなものがあるのかご説明しております。また業務用エアコンにおける結露の注意点や、結露とよく間違えられるエアコンからの水漏れに関しても、ご説明しております。結露を根本から理解し、快適な室内環境を保つために是非ご覧ください。

   

エアコンの結露の原因と放置リスク

エアコンに結露が生じる原因とは

【結露とは】
まず、結露とは何かについてご説明致します。結露とは、空気中の水蒸気が冷たい物質に接触することで液体に変わる現象のことを言います。なぜ冷たい物質で水ができるのか、それは空気が持つことができる水蒸気の量には限界があり、その限界を超えると余った水蒸気は液体化するからです。この限界点を露点と呼び、この露点よりも低い温度の面に空気が触れると、結露は発生します。
この現象は日常生活でよく目にするもので、特に冬場に窓ガラスに見られます。窓ガラスでの結露は、室内の暖かい空気と冷たい窓ガラスとの接触によって起こります。

【エアコンの結露の原因】
エアコンの結露に関しては、「エアコンの内部で発生する結露」と「エアコンの外部で発生する結露」の2種類に分けて考えることができます。
①エアコン内部で発生する結露
エアコンを冷房で稼働させるとエアコン内部で結露が発生します。エアコンが作動する際には、冷却機能によってエアコン内部の熱交換器と言われる部分が冷え、熱交換器に風を通すことで冷たい空気を作ります。熱交換器に室内の空気を通す際に、熱交換器の冷たい部分と空気が接触し、室内の空気が露点温度に達することで水滴、つまり結露が発生します。但し、エアコン内部での結露は必ず発生する為、結露水をエアコンが排水する為の設備を各メーカー搭載しており、エアコン内部で結露が発生すること自体は大きな問題ではございません。
しかし、不具合によって結露水を上手くエアコンの外に排水できない状態が続くと、エアコンから結露水があふれ出てしまうばかりか、室内の湿度管理ができなくなる恐れもあります。

②エアコン外部で発生する結露
エアコンの外部で発生する結露には、吹き出し方向を調整するルーバーという部品の結露や吹き出し口付近の天井結露が見られます。ルーバー結露は、エアコンの吹き出し口にて、冷たい空気と湿度の高い空気とが触れて水滴ができる現象であり、これが続くと吹き出し口の近くの壁などにカビや水シミができる原因となります。また、天井結露はルーバー付近の天井面に、冷たい風が吹きつける温度差によって天井表面に水滴ができる現象です。
こちらはエアコン内部で発生する結露とは異なり、エアコン機能に結露水を排水・対処する仕組みがないのが一般的です。
こちらの現象は吹き出し温度が低すぎることが原因となります。

エアコン結露の放置リスク

前述した通り、エアコン内部の結露に関しては機械内で結露水は排水されている為、エアコンに異常がなければ放置リスクは特にありません。

エアコン外部の結露に関しては、エアコンが異常な状態であることが原因で発生してしまいます。
このような結露を放置してしまうと、ルーバーの結露により水滴が垂れ落ちると床を濡らしたり、内装を損ねることもあります。同様に天井面での結露も、水滴により天井材の腐食・落下、カビの発生を招く可能性があります。また内装や構造を傷めるだけでなく、カビなどの発生によって室内環境を悪化させ、アレルギー等の健康を損なう危険性もはらんでいます。

エアコンの結露対策

エアコンの結露対策

エアコンの結露対策には原因に合わせて、いくつかの対策方法があります。
原因を明確にした上で、結露対策方法を決定することが重要になります。

●エアコン内部の洗浄(熱交フィン・風量低下)
結露を予防するには、エアコン内部のほこりや汚れを定期的に清掃することが非常に重要です。エアコンは熱交換器の細かな熱交フィンの隙間を通し、空気を冷やしたり温めたりします。熱交フィンは大変細かく、空気中のほこりや汚れが付着しやすいです。熱交換器が埃等で詰まってしまうと風が通る隙間がなくなり、風量が低下してしまいます。風量が低下すると、熱交換器の通る風の速度が落ちてしまい、熱交換器をゆっくりと通過する為、想定より冷たい空気を吹き出します。これにより天井やルーバー等に水滴が発生しやすくなります。
また熱交換器に詰まった汚れを長く放置してしまうと、汚れが混じった結露水が空調機内を流れ、ドレン排水の詰まりやドレンポンプという部品の故障を招く可能性があります。

●フィルター洗浄
エアコンには、室内の空気を吸い込む際に、異物も一緒に吸い込まないようにフィルターが搭載されています。
フィルターは長期的に使用していくと室内のホコリが溜まり、このホコリが蓄積することで、室内の空気を上手く吸い込むことができず風量不足になり、結露してしまう場合があります。そのため、定期的にフィルターを掃除することは、空気の質を保つことに加え、結露対策にもなります。フィルター清掃は一定の期間ごと、またはエアコンを多用する季節の前後などに行いましょう。

●設定温度を上げる
部屋の中に室温を上げてしまうような発熱機器がない環境、且つメンテナンスが行き届いたエアコンに関しては、設定温度が低くても通常結露が発生することは考えにくいです。しかし、何かしらの不具合によりエアコン外部に結露が生じてしまう場合は、不具合の影響を受けて吹き出し温度が低すぎることが原因となります。
温度が低すぎると室温との差で結露が発生しやすくなる為、不具合を直すことが根本的な解決となります。
しかし、直ぐには根本的な解決が難しい場合には、温度設定を高く設定することで、室温との差が少なくなり比較的結露が生じにくくなります。
※こちらは一時的な対策の為、設定温度変更に伴い室温が上がりやすくなります。
 こちらの状態で長期的な使用は推奨しておりません。

●風量を強くする
こちらの風量を強くすることもすぐにできる応急対策となります。
フィルター汚れや室内機内部汚れにより風量が落ちてしまうと、熱交換器を通る風のスピードが遅くなり、想定より冷たい空気が吹き出し結露の原因となってしまいます。風量を強くすることで、熱交換器の通る風のスピードが上がり、冷たい空気になりきる前に室内に吹き出すことができる為、一時的な対応としては有効です。
※こちらの状態で長期的な使用は推奨しておりません。


また設定温度や空調機のメンテナンス、定期的なフィルター清掃はエネルギー効率の向上に繋がり、省エネ効果を高める場合もあります。結露対策以外の観点からも空調機メンテナンスの効果が得られる場合もあるので、専門家へ確認が必要となります。

また上記のようなフィルターの詰まりや空調機内部の汚れが見受けられない状態でも、外部に結露が生じてしまう場合、空調機の不具合の可能性が考えられます。その場合は専門家に相談した上で、エアコンの点検を実施することをお勧め致します。

業務用エアコンの結露にはここに注意!

業務用エアコンでは、大きな能力のものも多く、不具合により結露の影響が家庭用のエアコンよりも酷くなる場合があります。
業務用エアコンでは以下のような結露も注意が必要です。

●エアコン内部の結露
通常、エアコン内部の熱交換器に結露した水分が付着し、エアコン内部を流れることにより排水されるように設計されています。しかし、排水経路が詰まっていたりすると、適切に排水されずに水滴としてエアコンから溢れ出ることがあり、特に業務用エアコンは能力が大きい為、結露水の量も多く、被害が大きくなる傾向があります。
通常、結露した水分はエアコン内のドレンパンと言われる受け皿に集められ、そこから外部に排水される仕組みになっています。しかし、ドレンパンや配管やホース等が汚れて詰まったりすると、水の流れが悪くなり、排水がスムーズにいかなくなってしまうことがあります。またドレンパンに溜まった結露水を排水する為の、ポンプ類の故障でも排水が上手くできず、結露水が溢れ出してしまいます。
このような場合には、空調機の点検を実施し、ドレンホースの清掃やエアコン内部清掃、ドレンパン等の部品交換等を行うことが重要になります。
また、一般的にはエアコン設置場所付近に、粉塵や油煙を発生しやすい機器や環境がある場合、エアコンに汚れが付着しやすく、このような不具合を招きやすくなります。


●冷媒配管の結露
エアコン本体からの結露とは別に、冷媒配管から結露してしまう可能性も考えられます。
冷媒とは、室外機で作られた熱エネルギーを室内機に送り、熱を空気と入れ替えて温調するために使用される流体物質のことです。こちらの冷媒を通す配管を冷媒配管と言い、室外機と室内機を冷媒配管で繋げます。
冷房時期における冷媒は冷たいエネルギーを保持したまま、室内機に送られる為、冷媒配管は大変冷たくなります。通常冷媒配管には、結露が生じないように保温材が巻かれていますが、保温材の劣化や周辺温度が異常に高くなった時に冷媒配管に結露が生じてしまう場合があります。

また冷媒はそれぞれ異なる性質を持っています。業務用エアコンのような能力の大きい機器では、沸点が低い冷媒を使用し、より強力な冷却効果を発揮することができると共に、冷媒配管の温度が比較的低く、結果として結露が発生しやすくなる場合もあります。
冷媒配管の結露は、冷媒配管が天井内にある為、早期に気づくことが難しく天井が濡れている、もしくはカビが発生していることで発覚することが多いです。

しかし、天井の水滴やカビは冷媒配管からの結露以外にも、他の配管からの漏水や雨水の侵入等、様々な原因が考えられます。
原因が明確ではない場合は、一度専門家へのお問合せをお勧め致します。

業務用エアコンからの水漏れの注意点(結露ではない可能性)

業務用エアコンからの大量の水漏れ

エアコン周辺の水は結露だけが原因とは限りません。
エアコンの状態によっては、ご自身で対策を進めるよりも空調機の専門家に相談することが大変重要になります。

業務用エアコンから大量の水漏れが生じてしまう場合には、空調機の専門家に相談することをお勧め致します。
エアコンから大量の水が落ちてきてしまう場合には、空調機自体の不具合の可能性が高くなります。
エアコン内部で結露が異常に出続けてしまう状態や、結露水をうまく排水できていない状態が考えられます。
詳細の原因確認には、空調機の専門家にて点検を行い、必要に応じて修繕作業が発生致します。

暖房運転時の水漏れ

エアコンからの水漏れの2つ目の注意点は、暖房運転時の水漏れになります。
通常、結露は冷房運転のみに発生します。
暖房運転の時は熱交換器が温かく、空気を温めることで飽和水蒸気量は多くなる為、結露は生じません。
そのような状態でも、業務用エアコンから水漏れが生じてしまうことがあります。
多く見られる原因としては、加湿器の異常になります。
加湿器は湿ったフィルターに風を通すことで、加湿をします。
湿ったフィルターは水が滴っており、余分な水分は下に流れ出ていきます。
冬場のエアコンからの水漏れは、空調機の不具合により、こちらの加湿用の余分な水が上手く排水できないことで生じます。
こちらの状況では、結露対策をしても効果は見られませんので、
早めに空調機の点検を実施することをお勧め致します。

まとめ:エアコンからの結露はメンテナンスにて対策可能

エアコンからの結露は、エアコン内部の汚れがひどい状態や故障、適切な使用方法ではないことが原因として考えられます。
エアコンの結露は放置してしまうと、カビの発生や天井の劣化原因になってしまい、見栄えが悪くなってしまいます。
エアコン結露を事前に防ぎ、お客様からのクレームを防止するには、空調機の定期的なメンテナンスが大変重要となってきます。
空調機のメンテナンス・点検に関しましては、点検項目や頻度を目的に合った内容に設定することが重要になります。
ご検討される方は、是非お問合せボタンからご連絡ください。

またエアコンからの水滴が結露以外の原因が考えられる場合は、是非専門家へのご相談をお勧め致します。
結露する原因がエアコン以外の外的要因の影響を受けることも考えられます。
空調機以外の全体を把握した上での結露対策を行うことが重要になります。
こちらもご検討される方は、是非お問合せボタンからご連絡ください。